LEDは順電流として流すことのできる定格電流値が決められています。光度は電流値に依存し、定格電流値以上の電流を流して光度を上げようとしても、LEDは永久破壊されてしまいます。
しかし、本技術を利用すれば、(やや強引ですが)定格電流値以上の順電流を流し、光度を向上させる事ができ、よって、LEDの更なる超高輝度化を待たずに、既存のLEDを用いて、より高輝度で明るく強い光のLED製品が企画できます。
本技術は、大きさの制限があり、使用するLEDの素子数を増やす事が困難な製品に、威力を発揮します。例えば、
- LED電球
- 蛍光灯等の代替製品
- 自動車のヘッドライト
- 携帯電話のカメラ用ライト
- ハンディライト
- スポットライト (舞台、店舗、工事現場、看板、他)
- 等々... 。
もちろん、「もっと明るく」と言われる、その他の分野のLED商品に応用し、高効率・省エネのまま、更なる超高輝度化をはかる事も可能です。今まで、LEDの素子数が増やせずに輝度不足となり、二の足を踏まざるを得ないような事案も、LED採用の道が開けてきます。
本技術の原理は、LED素子を2つのグループに分け、定格電流と、デューティー比50%時の許容電流を、交互に流し、より明るく点灯させるというものです。さらに、定格電流と、デューティー比50%時の許容電流を流した時の、LED素子がとる電圧値の違いを、定格電流用にLED素子を追加することで、その差を最小にする工夫も、盛り込みました。これにより、電圧差が生み出す損失も、最小限に止める事ができます。損失が少ないという事は、発熱も少ないという事に結びつき、熱環境条件も拡大されます。以下、参考回路にて、ご説明致します。
例では、供給電源27V、消費電力32W(大型車ヘッドランプ70Wの約半分)、日亜化学工業(株)さんの白色LED:NSSW063Aを使うこととします。
27V±1V
35W -> 27V : 1,296mA
消費電力を35Wと仮定すると、約1,300mA使えます。
それを、大雑把に3で割ります。
なぜ3か?
定格電流 : デューティー比50%時の許容電流 = 1 : 2 となるからです。
433mA = 1,300mA ÷ 3
433mA = 定格電流
866mA = デューティー比50%時の許容電流
使用するLED素子の規格は、次の通りです。
日亜 NSSW063A
50mA -> 2.90V
120mA -> 3.25V
6cd : 115度 : 17lm
866mAを、120mAで割ると、並列数が出ます。
7列 ≒ 7.216列 = 866mA ÷ 120mA
この先は、列数を基準にします。
840mA = 120mA × 7列
350mA = 50mA × 7列
1,190mA = 350mA + 840mA
32W = 27V × 1,190mA
27V未満になる様に、LED素子の順電圧から、直列数を導きます。
定格電流時の回路用に、逆流防止ダイオードの順電圧も考慮に入れます。
例の場合は、ダイオードSX34Fが500mA時に、約0.35V降圧します。
26.00V = 3.25V × 8直
26.45V = 2.90V × 9直 + 0.35V(SX34F:500mA)
電流制限は、単純な定電流回路で行っており、2N3904のベース電圧で、制御します。
コレクタに、0.1mA程度流すとすれば、ベース電圧は、0.6V程度です。
よって、それぞれの抵抗値は、下記となります。
0.71Ω = 0.6V ÷ 840mA
1.71Ω = 0.6V ÷ 350mA
回路例では、LEDのグループを2つに分けて、交互に強弱をつけます。そのクロックを作るために、タイマーIC 555を使用しています。555から出力される周波数は、CRにより決定され、約700Hz程度に設定されています。
555の3番ピンより出力されたクロックは、2つの47KΩ抵抗によって、分割されます。
1つは、Tr4のベースへと流れます。Tr4は、クロックを反転させるインバータの役目をします。Tr4のコレクタから、FET2のゲートが接続され、クロックがLowの時、FET2が通電となります。
もう1つは、FET1のゲートに接続され、クロックがHiの時、FET1が通電となります。
クロックがHiの時、FET1は通電になりますので、電源から供給された電流は、LEDグループ1(8直列、7並列)を通り、電子スイッチFET1、定電流検出用抵抗0.7Ωを通り、流れます。
同時に、電源から供給された電流は、LEDグループ2(8直列、7並列)を通り、電子スイッチFET2は不通ですので、代わりにダイオードSF34F、LEDグループX(7並列)を通り、定電流回路FET3、抵抗1.7Ωを通り、流れます。こちらは、LEDグループXの分、LED素子の直列数が1つ多くなりますので、LED素子1つずつにかかる電圧が低くなり、相関して電流値も低くなります。
ダイオードは、電流が、LEDグループXを通らずに、逆の電子スイッチを通ってしまうことを、防止するためにあります。
各定電流回路は、供給電圧が一定の場合、抵抗で済みますが、供給電圧が揺れる場合、アクティブ回路が必要と思われます。
クロックがLowの時は、動作が、グループごとに逆になります。
以下、回路例での参考数値です。
| (7並列) | : | (1列当り) | : | 相対光度 | : | (1LED当り) | : | |
| 840mA | : | 120mA | : | 2.1倍 | : | 35.7lm | : | 56LED=8×7 |
| 350mA | : | 50mA | : | 1.0倍 | : | 17.0lm | : | 63LED=8×7+7 |
1999lm = 35.7lm × 56LED (デューティー比50%時の許容電流にて点灯)
1071lm = 17.0lm × 63LED (定格電流にて点灯)
3070lm = 1999lm + 1071lm (合計)
95lm/W = 3070lm ÷ 32W
- 参考 : NSSW063Aの損失ゼロ時
- 0.145W = 2.9V × 50mA
117lm/W = 17lm ÷ 0.145W
《回路例》
《クロックとLED発光タイミング》
《NSSW063特性》
※データシートより抜粋
順電流における相対光度の表の参考にすると、約112mAを流した時には、定格順電流50mAを流した時より、相対的に約200%の光度となる事を示しています。それにより、光度向上率は以下の計算結果になります。
150% = ( 200%(Hi) + 100%(Low) ) ÷ 2
以上の様に、特殊な部品を一つも使用する事無く、且つLEDの更なる高輝度化を待つ事無く、光度(輝度)を向上させられる本発明技術の原理をご理解いただけたと思います。また、上記の式の様に、LEDの持つ潜在的な特性を活かし、性能を使い切ることで、
約5割の光度の向上が見込めるならば、十分に効率的で、且つ省エネなエコロジー照明製品を、つくり出す事ができます。
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※ ライセンサーは、本技術のライセンスを管理しております株式会社ヘイワです。